【初心者向け】Vertex AI完全攻略!メニューの全項目を専門用語なしで徹底解説

こんな悩みを解決できます

Vertex AIのメニュー画面が専門用語だらけで意味がわからない…

たくさんの機能があって、何から手をつければ良いか迷ってしまう

AIで何ができるのか、全体像をざっくりと掴みたい

読者さん
読者さん

Vertex AIを触ってみようと思ったけど、メニューが専門用語だらけで…。何が何だかさっぱりです。

ロベルト
ロベルト

そのお悩み、お任せください。専門用語が多くて戸惑いますよね。一つ一つの用語が「何をするためのものか」が分かれば、ぐっと楽になりますよ。

この記事では、Google CloudのAIプラットフォーム「Vertex AI」の各メニュー項目について、初心者の方でも分かるように、簡単な言葉や例えを使って解説していきます。

この記事でわかること
  • Vertex AIの各メニューの役割
  • AIを使うための機能と開発するための機能の違い
  • 初心者が最初に何をすべきか

Vertex AI メニューまるわかりガイド

Vertex AIのメニューは、大きく分けて「AIを使う人向け」のツールと「AIを開発する人向け」のツールがあります。

まずは、プログラミング不要で直感的に使える「AIを使う人向け」のツールから見ていきましょう。

1. Vertex AI Studio (AIと対話する場所)

一番最初に触る、最も重要な場所です。プログラミングの知識がなくても、生成AIの機能を試したり、利用したりできます。

  • プロンプトを作成: AIに指示(プロンプト)を出し、文章やコードを作らせるメイン画面です。ChatGPTのようにAIと対話する場所と考えると分かりやすいです。
  • Media Studio: 画像生成AI(Imagen)などを使って、テキストから画像を生成したり、編集したりする場所です。
  • プロンプト ギャラリー: 効果的なプロンプト(指示文)の見本市。「こんな聞き方をすれば、AIはうまく答えてくれる」という作例がたくさんあります。
  • チューニング: 既存のAIモデル(例: Gemini)に、あなた独自のデータを追加学習させ、特定のタスクに特化させる(ファインチューニング)機能です。

2. Agent Builder (賢いAIアシスタントを作る場所)

AIチャットボットや社内検索エンジンといった、より実用的な「賢いAIアシスタント」を作るための場所です。

自社のデータと連携させて、特定の目的に特化したAIを構築できます。

  • Agent Garden / Agent Engine: すぐに使えるAIエージェントの部品や、それを動かすためのエンジン部分です。
  • RAG Engine: AIがデータの中から関連情報だけを賢く探してくる、あの「RAG(検索拡張生成)」を実行するための専用エンジンです。
  • Vertex AI Search: 自社が持つ大量のドキュメントやウェブサイトから、必要な情報を探し出す「自社専用のGoogle検索」を作るための機能です。
読者さん
読者さん

なるほど!「Studio」でAIと遊び、「Agent Builder」でアシスタントを作るんですね。だんだんイメージが掴めてきました。

ロベルト
ロベルト

その通りです!ここからは少し専門的になりますが、「AIを開発する人向け」のツールを見ていきましょう。

3. ツール (AI開発を補助する道具)

ダッシュボード

プロジェクト全体の状況(モデルの数、動いている処理など)が一目でわかるトップページです。車の運転席のダッシュボードと同じ役割と考えるとイメージしやすいです。

Model Garden (モデルガーデン)

Googleや他の企業が作った、すぐに使える学習済みのAIモデルが何百種類も展示されている場所です。庭園から好きな植物を選ぶように、ここから用途に合ったモデルを選んで使い始めることができます。

パイプライン

データの準備 → モデルの学習 → モデルの公開といった一連の作業の流れを自動化するための仕組みです。AI開発の「工場ライン」を作るイメージです。

4. ノートブック (AI開発のための作業場)

データサイエンティストや開発者が、Pythonなどのプログラミング言語を使ってAIモデルを開発するための環境です。

  • Colab Enterprise: オンラインで手軽に使える開発環境「Google Colab」の、セキュリティやチームでの管理機能を強化した企業版です。
  • Workbench: データサイエンティスト専用の、より高性能でカスタマイズ性の高い開発作業場(ワークベンチ)です。

5. データ (AIの「ごはん」を管理する場所)

AIにとってデータは学習のための「ごはん」です。このセクションではその「ごはん」を管理します。

  • データセット: AIを学習させるための元データ(画像、テキスト、表データなど)をまとめて保管し、管理する場所です。
  • Feature Store: AIが学習しやすいように加工されたデータ(特徴量=Feature)を、一元管理しておくための専用倉庫です。
読者さん
読者さん

うわー、かなり専門的になってきました…。全部を覚えるのは大変そうですね。

ロベルト
ロベルト

大丈夫です!すべてを一度に覚える必要は全くありません。最後に、初心者がまずどこに集中すべきかをまとめますね。

6. モデルの開発 (AIをゼロから作る場所)

専門家が、独自のAIモデルをゼロから設計し、学習させるための高度な機能群です。

  • トレーニング: データセットを使って、AIモデルを学習させる(トレーニングする)プロセスを実行します。
  • テスト: 学習させたモデルの性能(精度)がどれくらいか、客観的に評価(テスト)します。
  • メタデータ: 「いつ、誰が、どのデータで、どのモデルを学習させたか」といった、AI開発に関するすべての履歴情報を記録しておく台帳です。

7. その他

  • ベクトル検索: 言葉や画像の意味を数値(ベクトル)に変換し、「意味が似ているもの」を高速で探し出すための、非常に高度な検索技術です。RAGの裏側でも使われています。
  • Provisioned Throughput: 作成したAIモデルのために、専用のサーバーを常に確保しておく仕組みです。これにより、いつでも安定した速さでAIが応答できるようになります。(高速道路の専用レーンのようなものです)
  • Marketplace: 様々な企業が開発したAI関連のソフトウェアや、すぐに使えるAIソリューションを購入できる「アプリストア」のような場所です。

初心者のあなたがまず集中すべき場所

これら全てを一度に覚える必要は全くありません!

まずは、以下の3つに集中してみてください。

初心者が集中すべき3つのポイント

1. Vertex AI Studio

まずはここで、プログラミングなしでAIに色々な指示を出して遊んでみましょう。AIの可能性を体感できます。

2. Agent Builder

次に、あなた自身のデータ(PDFなど)を使って、オリジナルのAIチャットボット作りに挑戦してみましょう。

3. Model Garden

「こんなAIモデルも既にあるんだ」とカタログを眺めるだけでも、何ができるかのアイデアが広がります。

この3つに慣れてくれば、自然と他のメニューの役割も理解できるようになっていきます。ぜひ、まずはVertex AI Studioから触ってみてくださいね。