スクールを調べていたら「挫折率90%」と出てきました💦
自分もそうなってしまうんでしょうか。
先に結論からお伝えします。
よく見かける90%は、辞めた人の割合ではありません。
もとの調査が聞いたのは「挫折や行き詰まりを感じたことがあるか」です。つまずいた経験がある人まで含むので、数字は大きくなります。
一方、スクールを紹介するメディアが受講経験者399人に聞いた調査では、「挫折してしまった」と答えたのは3.5%でした。
この記事を読むと
- 「挫折率90%」を見ても、必要以上に怖がらずに済みます
- つまずきやすい時期が分かるので、そこだけ備えられます
- 自分が続けられる環境かどうかを、入る前に見分けられます
プログラミングスクール挫折率の公表データ
出回っている挫折率は、たどると3つの調査に行き着きます。
それぞれ聞いている内容が違うので、同じ数字として扱えません。
| 調査 | 聞いたこと | 結果 |
|---|---|---|
| 侍エンジニア 2019年(学習経験者240人) | 挫折や行き詰まりを感じたか | 87.5%が感じた |
| init 2021年(学習経験者300人) | 学習中に辛いと感じたか | 86%が感じた |
| CloudInt 2024年(スクール受講経験者399人) | スクールで挫折したか | 3.5%が挫折した |
出典にした3つの調査
上の2つが聞いているのは「感じたか」です。辞めたかどうかは聞いていません。
だから90%は、脱落した人の割合ではないんです。
つまずいたあと乗り越えた人も、同じ数字に入っています。
3つ目のCloudInt調査だけが、スクールに通った人だけを対象にしています。
その内訳がこちらです。
- つまずいたが乗り越えた 71.9%
- まったく挫折しなかった 24.6%
- 挫折してしまった 3.5%
スクールに通った399人は、ここで分かれています。7割は一度つまずいて、そこから立て直しました。辞めたのは3.5%です。
ただ、その分かれ目が何だったのかまでは聞いていません。
CloudIntはスクールを紹介するメディアで、この数字は自社調査です。
スクールに有利な数字が出やすい立場です。
独学の挫折率との比較
独学だけの挫折率を出した調査は、この3つの中にありません。比べられるのは、87.5%と3.5%がなぜこれほど違うのかと、つまずいた理由の中身です。
答えたのが誰かも、何を聞かれたかも、どちらも違います。
init調査で学習方法を聞いた結果は、書籍が30%、動画サイトが26%でした。合わせて半数以上が、教えてくれる人の付かない学び方です。
86%という数字を出した300人は、その半数以上がこの学び方でした。
87.5%のほうも独学を含む学習者全般が対象で、スクール受講者だけの数字ではありません。
つまずいた理由のほうは、侍エンジニアの調査が学び方別に出しています。
つまずいた理由の1位は「気軽に聞ける環境になかった」で40.8%でした。独学と答えた人だけを取り出すと、49%まで上がります。
数字の読み方
大きい数字が出ている調査は、辞めたかではなく「感じたか」を聞いています。
そのうえで、答えたのがスクール受講者か学習者全般かも違います。
ただし、ここから「スクールに入れば3.5%になる」とは言えません。
3つの調査は、聞いた相手も質問文も実施した会社も全部違います。
並べて比べられるのは傾向までで、そのまま引き算はできません。
独学とスクールのどちらを選ぶかで迷っている場合は、分かれ目を先に見ておくと決めやすくなります。
挫折する人の3パターン

侍エンジニアとinitの2つは聞き方が違いますが、上位に共通して出てくるつまずきは3つです。
聞ける相手がいないまま止まる
侍エンジニアの調査では、つまずいた理由の1位がこれで40.8%でした。
init調査でも、辛いと感じないために最も必要なものは「不明点を気軽に聞ける環境」で43%です。
聞き方は違うのに、どちらも1位は「聞ける環境」でした。
つまずきの正体は、難しさより「詰まったまま動けない時間」なんです。
エラーが解決できずに時間が溶ける
侍エンジニアの調査では、つまずいた理由の2位が「エラーが解決できなかった」で36.3%でした。
init調査が「最も辛いこと」を聞いた結果でも、2番目に多いのがこの「エラーの解決に時間がかかる」で25%でした。
書き間違いや記号の抜けは、慣れれば数分で気づきます。
それが最初は、何時間も止まる原因になります。
何が分からないのかが分からない
init調査の「最も辛いこと」で最も多かったのが、この「わからないことが多すぎる」で31%でした。
同じ設問の3番目には「今の学習方法が正しいのか不安になる」が15%で入っています。
- 質問したいのに、何を聞けばいいのか言葉にできない
- 調べても、自分の状況に合う答えなのか判断できない
- このやり方で合っているのか、確かめる相手がいない
3つのつまずきが集中する時期
init調査で辛いと感じた時期は、「1か月」が38%、「3カ月以内」が22%でした。
合わせて60%が最初の3か月
つまずきは、後半ではなく序盤に来ます。
逆に言えば、備えるべき期間もはっきりしています。
つまずいた人が欲しかったもの
続いた人と辞めた人を直接比べた調査は、3つの中にありません。分かれ目として言えるのは、つまずいた人が何を欲しがったかまでです。
侍エンジニアの調査は、つまずいた人に「挫折したときにあったら良かったもの」も聞いています。
1位は「不明点を聞ける環境」で62.5%でした。
詰まった理由の1位と、あればよかったものの1位。
同じ調査の中で、どちらも「聞ける環境」でした。
でも、質問するのが苦手なんです。
初歩的なことを聞くのが恥ずかしくて。
その気持ちのまま入る人は多いです。
だから「質問できるか」より、質問しやすい形かで選ぶほうが確実です。
声を出さずチャットで送れる、質問回数に制限がない、という形もあります。
聞くこと自体をがんばらなくていい環境なら、性格に左右されません。
ここから逆算すると、やることは3つに絞れます。
- 詰まったときに聞く先を、始める前に決めておく
- 最初の3か月を山場と考えて、そこに時間を寄せる
- 作りたいものを先に1つ決めて、やり方が合っているかを測れるようにする
私が現場で15年見てきた範囲でも、伸びた人ほど分からない状態を長く抱えていませんでした。
聞くのが早い人ほど、詰まって止まっていた時間が、そのまま作る時間に変わっていました。
挫折率から考えるスクールの選び方

3つの調査が指しているのは、同じ一点です。
詰まったときに、どれだけ早く動き出せるか。
スクールを比べるときも、この一点から見ると条件が絞れます。
- 質問の回数や時間に、上限が付いていないか
- 質問してから返事が来るまで、どのくらいかかるか
- 最初の3か月に、面談や進捗の確認があるか
- 質問の仕方が分からない段階でも、相談できる形があるか
無料説明会やカウンセリングがあるなら、この4つはその場で聞けます。
返事までの時間を明示していないスクールもあります。
その場合は「平均で何時間ですか」と具体的に聞いてみてください。
料金やカリキュラムより先に、ここを確かめる。順番を変えるだけで選びやすくなります。
90%のもとは87.5%と86%。辞めた割合ではありません。
つまずきは最初の3か月に集中し、原因の1位は聞ける相手がいないことです。
だから選ぶ基準は、詰まったときに早く聞けるかどうかになります。
数字の意味が分かったら、少し落ち着きました。
質問できる形かどうかで見てみます。
質問できる形かどうかで見ると、口コミの評判に振り回されずに選べます。
働きながら通える3校は、料金と学習期限と返金の条件を公式の表示のまま見比べられます。