Vercelの使い方完全ガイド|静的サイトの無料デプロイから独自ドメイン設定まで

こんな悩みを解決できます

自分で作ったサイトを公開したいけど、サーバーの契約や設定が難しそう…。

Webサイトを無料で公開できるサービスを探している。

ポートフォリオサイトをカッコよく、簡単に公開したい!

読者さん
読者さん

Webサイトを作ったはいいけど、どうやって公開すればいいんだろう…。サーバーとか難しくて…。

ロベルト
ロベルト

その悩み、わかります。それなら「Vercel」というサービスがおすすめですよ!

近年、Webサイトやアプリケーションを公開する方法は劇的に簡単になりました。その中心的な役割を担っているのが、今回ご紹介する「Vercel(ヴァーセル)」です。

Vercelを使えば、これまで必須だったサーバーの面倒な契約や設定作業なしに、わずか数クリックで自作のサイトを世界中に公開できます。

この記事でわかること
  • Vercelがどんなサービスなのか
  • 従来のサーバーとの違いやメリット
  • Vercelの簡単な始め方
  • 無料でサイトを公開できる仕組み

Vercelとは?|次世代のWebサイト公開プラットフォーム

Vercelは、Webサイトやアプリケーションを驚くほど簡単に、そして高速に公開(デプロイ)できるクラウドプラットフォームです。

特に、人気のフレームワークである「Next.js」の開発元としても知られており、Next.jsで作成したサイトを公開するのに最も適した環境とされています。

開発者がソースコードをGitHubなどのリポジトリにアップロードするだけで、自動的にビルド(サイトの構築)とデプロイ(公開)が行われる仕組みが最大の特徴です。

なぜVercelが選ばれるのか?従来のサーバーとの違い

読者さん
読者さん

「簡単」って言うけど、今までのサーバーと何が違うんですか?

ロベルト
ロベルト

良い質問ですね。Vercelのすごさは、従来のレンタルサーバーと比べると一目瞭然です。表で見てみましょう。

比較項目Vercel (Hobby)従来のレンタルサーバー
料金無料から(個人利用はほぼ無料)月額数百円〜数千円
デプロイ方法GitにPushするだけ(自動)FTPソフトで手動アップロード
設定の難易度非常に簡単(ほぼ不要)サーバーやDBの知識が必要な場合も
表示速度◎(自動でCDN配信)△(プランや設定による)
SSL設定自動で無料設定手動での設定や有料の場合も
プレビュー機能◎(修正ごとに自動生成)×(基本的にはない)

一番の違いは、「デプロイの手間」と「インフラ管理」が不要になる点です。

レンタルサーバーでは、ファイルを一つひとつ手動でアップロードする必要がありましたが、VercelはGitHubと連携させるだけで全てが自動化されます。

メモ

Vercelには、サイトを少し修正するたびに、公開用のURLとは別に「プレビュー用のURL」を自動で生成してくれる機能があります。これにより、本番環境に影響を与えることなく、安全に修正内容を確認できます。

Vercelを始めるための3ステップ

Vercelでのサイト公開は、信じられないほど簡単です。必要なのはGitHub(またはGitLab, Bitbucket)のアカウントだけです。

STEP1:Vercelにサインアップ

Vercelの公式サイトにアクセスし、「Hobby」プランを選択。「Continue with GitHub」ボタンを押し、お持ちのGitHubアカウントでサインアップ(登録)します。

STEP2:プロジェクトをインポート

ダッシュボードから、公開したいサイトのソースコードが入っているGitHubリポジトリを選択し、「Import」します。

STEP3:デプロイ!

フレームワーク(Next.jsなど)は自動で認識されるので、基本的に何も設定せずに「Deploy」ボタンをクリック。数分待つだけで、あなたのサイトが公開されます!

たったこれだけで、`https://[プロジェクト名].vercel.app` のようなURLでサイトが公開されます。本当に簡単ですよね!

Vercelの具体的な使い道

読者さん
読者さん

具体的には、どんなサイトが作れるんですか?

ロベルト
ロベルト

個人のブログから本格的なWebアプリまで、本当に幅広く使えます。大きく2つに分けて説明しますね。

Vercelは非常に幅広い用途で使われますが、主に「静的サイト」と「動的アプリケーション」の公開に利用されます。

1. 静的サイト(Static Sites)

これはVercelが最も得意とする分野です。静的サイトとは、誰が見ても同じ内容が表示される、シンプルなWebサイトのことです。表示速度が非常に速いのがメリットです。

  • ポートフォリオサイト:自身の作品を公開するサイト
  • ブログ:GatsbyやAstroなどで作成した高速なブログ
  • 企業の紹介ページ:会社の情報を紹介するシンプルなサイト
  • 製品のランディングページ:新サービスを紹介する1枚のページ

2. 動的アプリケーション(Dynamic Applications)

Vercelは、Next.jsと組み合わせることで、ユーザーの操作に応じて内容が変わる動的なアプリケーションも非常に得意としています。

  • 小〜中規模のECサイト:商品の表示、カート機能など
  • Webアプリケーション:ログイン機能があるダッシュボードなど
  • APIサーバー:他のアプリにデータを提供するAPIの構築

このように、個人の趣味のサイトから、本格的なWebアプリケーションまで、多岐にわたる開発で利用されています。

Vercelは無料で使える?料金プランを解説

読者さん
読者さん

こんなに高機能だと、料金が高いんじゃ…?静的なサイトなら無料で公開できますか?

ロベルト
ロベルト

はい、完全に無料で公開できます!個人利用なら料金の心配はほとんどいりませんよ。

Vercelの「Hobby(趣味)」プランは、非商用目的の個人プロジェクトであれば、なんと無料で利用できます。静的なサイトの公開(ホスティング)であれば、無料プランで十分すぎる機能が提供されています。

無料プランの主な特徴
  • 帯域幅:月間100GBまで無料
  • ビルド回数:月に6,000回まで
  • 自動デプロイ:GitHub等を更新するだけで自動でサイト更新

よほどアクセスが集中しない限り、個人のサイトではまず超えることはない容量です。結論として、静的サイトを公開したいだけであれば、料金を心配する必要はほとんどありません

補足:「帯域幅」とは?

「帯域幅」とは、簡単に言うと「Webサイトのデータを転送できる量」のことです。

よく道路の広さに例えられます。道が広ければ広いほど、たくさんの車(データ)が一度に通れますよね。

誰かがあなたのサイトを訪れるたびに、画像やテキストなどのデータが訪問者のパソコンに送られ、この「帯域幅」が消費されます。

Vercelの無料プランで提供される「月間100GB」は、個人のブログやポートフォリオサイトであれば、まず使い切ることはないほど大きな容量なので安心してください。

Vercelで独自ドメインを設定する方法

読者さん
読者さん

自分だけのドメイン(URL)は使えますか?

ロベルト
ロベルト

もちろん設定できます。しかもHobbyプランなら、独自ドメインの設定も無料です。手順もとても簡単ですよ。

`example.com`のような、あなただけのオリジナルドメインを設定することが可能です。手順は以下の3ステップで完了します。

STEP1:ドメインの取得

まず、お名前.comやGoogle Domainsなどのドメイン登録サービスで、好きなドメインを購入します。(※ドメイン自体の購入費用は別途かかります)

STEP2:Vercelでの設定

Vercelのプロジェクトダッシュボードを開き、「Settings」→「Domains」メニューで購入したドメイン(例: your-domain.com)を入力します。

STEP3:DNS設定の変更

Vercelに表示される指示(Aレコードなど)を、ドメインを購入したサービスのDNS設定画面にコピー&ペーストします。

これだけで設定は完了です。さらに嬉しい点として、Vercelは独自ドメインに対して無料のSSL証明書(HTTPS化)を自動で発行・更新してくれます。

これにより、セキュリティ的にも安全なサイトを、追加費用や手間の心配なく簡単に運用できます。

よくある質問

Hobbyプランは本当にずっと無料ですか?
はい、非商用目的の個人プロジェクトである限り、無料で利用し続けることができます。大規模な商用サービスを運営する場合は、Proプランなどへのアップグレードが必要になります。
専門的な知識がなくても使えますか?
基本的な操作は非常に直感的です。GitHubアカウントと連携し、画面の指示に従うだけでデプロイが完了します。Web制作の基本的な知識があれば、問題なく利用を開始できるでしょう。

まとめ:VercelでWeb制作をもっと自由に楽しもう!

今回は、次世代のWebサイト公開プラットフォーム「Vercel」について解説しました。

この記事のポイント
  • VercelはWebサイトを簡単・高速に公開できるサービス
  • 個人のポートフォリオやブログなら完全無料で利用可能
  • 独自ドメインやSSL化も無料で設定できる
  • 面倒なサーバー管理から解放される

Vercelの登場により、開発者はインフラの心配をすることなく、プロダクト開発そのものに集中できるようになりました。これまでサーバー設定の複雑さからWebサイト公開をためらっていた方も、ぜひこの機会にVercelを使って、あなたの作品を世界に発信してみてはいかがでしょうか。